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    アニメ・ラノベの同人小説倉庫

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    □ コードギアス □

    ルルーシュ×C.C.話 「わたしに命じろ」

    アニメ『コードギアスR2』の二次創作小説。
    ギアスとピザとC.C.。

    最終話前夜の設定です。
    C.C.が二人で食事をしようとピザを手渡す。とりとめもなく喋っているうちに、 C.C.がわたしにギアスをかけてみないかと言い出すお話。

    ***

    「お前はどうせ、明日死ぬんだろう?」

     緑色の髪の女は冷たく言った。
     作り物のような無表情がC.C.の特徴だった。
     しかし、このときは少しだけ悲しそうにも見えた。

    「だったら、最後の晩餐といこうじゃないか」

     手渡してきたのはピザを一切れ。
     それもいつもと同じメーカー、同じ種類の宅配モノだった。

     ルルーシュは笑った。

    「どうせなら、もう少しマシなものを食べたいな」

    「不満か?」

    「いや。それでいい」

     C.C.はムッとした顔でルルーシュを見る。
     言葉とは逆に、あまり食指が動いていないのを読み取ったようだ。

    「なら、スザクと一緒に行けばいい。世界皇帝ともなれば、
    フレッシュチーズのピザから生ハムのピザまで、
    なんでも作らせられるだろう?」

    「ピザしかないのかよ……」

     笑いながら、ルルーシュはC.C.の手からピザを奪った。

    「あっ……」

     チーズがこぼれ、C.C.の手を汚す。

    「おっと」

     糸を引くピザをひといきに食べ切って、指の油をぺろりとなめた。
     指先についたチーズの糸くずを舌ですくっていると、
    そこにC.C.の視線を感じた。

     C.C.はルルーシュの指先をじっと見つめていた。
     ルルーシュと目が合うと、恥じるように横を向く。

    「……行儀が悪いな」

    「世界皇帝ともなれば、俺の行儀がスタンダードだ」

    「一人で言っていろ」

     小ばかにしたような笑みを浮かべると、
    C.C.も手のチーズをなめとっていった。
     真っ赤な舌がちろり、と蠢き、指先が油と唾液であやしく光る。
     ああ、とルルーシュは納得した。
     さっきは、これを見ていたのか。

     C.C.と目が合った。

     今度はルルーシュが顔をそむける番だった。

    「……はしたない女だと思ったか?」

    「お前の行儀の悪さは前からだろ。
    いくらダメだと言っても、俺のベッドの上で
    ピザを食べてたじゃないか」

    「そうじゃない」

     C.C.がどんな顔をしているのか、確認する勇気はなかった。
     視線をじゅうたんの模様に向けたまま、聞き返す。
     自分の声はあきれるほど上ずっていた。

    「じゃあ、なんだよ」

    「いやらしい目で見られる気分はどうだ?
     と聞いたんだ」

     C.C.がルルーシュのそばまで来ようとしているのが気配で分かる。

    「童貞坊やには刺激が強かったか?」

    「ば、ばかなことを言うな!」

     C.C.は冷たい声であざ笑った。

    「見ていたくせに。わたしの舌づかいを」

    「うるさい」

    「真っ赤な顔で凝視していたじゃないか」

    「うるさい!」

    「……そんな顔をするな」

     自分がどんな顔をしているかは、いつもとは違う、
    C.C.のやけに優しい声色で分かった。
     たぶん、ぶざまな赤ら顔を晒しているのだろう。

    「からかってすまなかった。わたしはただ、
    お前と楽しく食事がしたかっただけなんだ」

     C.C.はわざわざルルーシュの視線の先に回りこんで、ひざまづいた。
     人形のように美しい少女のひとみが間近にあった。

     なぜだかひどく悲しそうだった。
     彼女にしてはめずらしく感情を表に出している。

    「……ただ、悪い気はしないと言ってくれるのを、期待しただけだ」

     じっとこちらの様子をうかがっていたが、
    やがてぐっと身を乗り出してきた。
     ルルーシュの身体を抱くように、そっとそばに侍る。

    「……なあ、私にも何か命じてみないか?」

     耳元にささやきかけられて、ルルーシュは混乱する。
     すぐ目の前に、拘束服で強調されたC.C.の身体があった。

    「ギアスは通じないと自分で言ってたじゃないか」

    「通じる」

     C.C.は言い切った。

    「通じるんだ、ルルーシュ。ただしそれには条件がある」

    「……不死を継承することか」

    「わっ……!」

     C.C.は驚いたようだった。
     隠した右手からナイフを奪われ、
    あっと言う間もなくソファに組み伏せられて、
    もがくこともなくあっさりと抵抗をやめる。

    「さすがだな。どうして分かった」

    「……明日はゼロ・レクイエムの日だからな。
    今ここで俺が死にかければ、嫌でもお前の不死を継承するしかない。
    仕掛けてくるなら、今日だと思っていた」

    「く……あはははは」

     C.C.は声をあげて笑った。それから、痛みをこらえるような顔をする。

    「わたしのことも信用していなかったんだな」

    「事実、裏切ったじゃないか」

    「……そうだったな」

     C.C.は今にも泣きそうだった。
     はじめて見るような顔つきだった。
     いつも不機嫌に人を見下していたのが嘘のように、
    苦しそうな声で言う。

    「わたしだけはお前を裏切らないと、あれだけ豪語していたのにな」

    「ああ。おかげで、最悪の気分だ」

     実際に刺す気もなかったのだろう。
     ナイフは小ぶりで、正面から刺したところで致命傷には至らない。
     これで脅して、『死にたくなければ不死を継承しろ』と迫るつもり
    だったのだろう。

     それでも、胃が裏返りそうだった。

    「……今日まで一人だったんだな、お前は。
    誰にも――わたしにもココロを預けずに、たった一人で戦ってきた。
    わたしは、おまえのそういう媚びないところが気に入っていたよ」

    「俺もだ、C.C.――
    ちらちら俺を見ているくせに、決して自分からは擦り寄ってこない
    ところが好きだった」

    「なんだ。バレてたのか」

    「……俺も、見ていたから」

     おや、とC.C.は目を丸くした。
     それから泣き笑いのような顔を作る。

    「知ってたさ。お前はいつも、わたしの身体を見ていた。
    胸や、尻や、くちびるや――」

    「ああそうさ、触れたくて触れたくてたまらなかった!」

    「驚いたな。意地っ張りだから、自分じゃ絶対認めないと思ってた」

     C.C.はなだめるようにルルーシュの頬に触れた。
     振り払われても、そっと頭をなでてくる。

     その手も頭の上に押さえつけて、ルルーシュは吐き捨てた。

    「でもそれもおしまいだ! こんな真似をしなくとも、
    俺は不死を継承するつもりでいた――
     なのにどうしてだ、C.C.! どうして俺を裏切った!」

    「お前はわたしを置いて成長してしまったじゃないか、ルルーシュ。
    いい男になった。不死など与えてはもったいないぐらいに」

     不死の呪いは、ルルーシュにとって地獄そのものだ。
     すでに世界中の人間に顔を知られ、味方もなく、行くあてもない。
     死んだはずの世界皇帝だと知られれば、そのたびに殺されるだろう。
     そして殺しても死なぬと分かれば、待っているのは生きながらの死。

    「素直になって、いい男になった坊やに、
    わたしからもプレゼントをやらないといけないな」

     C.C.はいつもの冷たい調子で言った。

    「わたしにはギアスは通じないが、少し夢見てたんだ。
    お前に押し倒されて、抱かせろと命じられるのを。
    それを冷たく断ってやるのもいいし、
    ……おとなしく効いたふりをしてやるのも、いい」

    「C.C.、お前……」

     C.C.は目を赤くしていた。
     うっすらと涙の膜が下まぶたにたまっている。
     
    「今ならふしぎと、お前の命令が効きそうな気がする」

     ルルーシュはC.C.の顎をつかんで、こちらに向けさせた。

    「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる――」

     C.C.の頬にさっと緊張が走った。
     ひきしめた唇が笑みの形でこわばっている。
     その表情が、ルルーシュを受け止めようと待っていた。

     自分とこの少女は似ていると思う。
     必死に隠そうとしても、態度の端々に気持ちが覗けてしまう。
     お互い好意を持っているのは分かりきっていたのに、
    いびつに隠したまま今日まで来た。

    「――死ぬな。世界が消滅しても、お前だけは生きていてくれ」

     キスなど到底できなかった。
     ただ抱きしめた。

    「イエス、ユア、マジェスティ……この、大馬鹿野郎」




    ***


    ルルーシュ君もっ男の子♪ ぜったーいスッキがーっ、でっきるっはずー♪

    しかしルルーシュの能力は便利ですよね。
    私がルルーシュの立場なら絶対まっさきにC.C.に使います。
    そんで「バカめ。私にギアスは通用せん」つってさんざん罵倒されたい。
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    Information

    Date:2008/11/28
    Trackback:0
    Comment:7
    Thema:二次創作:小説
    Janre:小説・文学

    Comment

    * 管理人のみ閲覧できます

    このコメントは管理人のみ閲覧できます
    2008/11/29 【】  # 

    *

    C.C.のエロエロな小説が見たいです!
    できればルルーシュ以外とヤリまくってる感じの
    2014/02/15 【やす】 URL #- 

    * Re: タイトルなし

    >やすさん
    おお、コメントありがとうございます
    あまりにも書き込みがなくてめったにチェックしないのでお返事遅くなってしまってすみません
    なんかしら書きたいけど題材がないなあと思っていたところなので
    ちょっとやってみたいと思います
    ルルーシュが嫌いなんでしょうか?
    それともNTR属性的なあれなんでしょうか
    もすこし詳しく教えていただけましたら参考にさせていただきます
    2014/02/23 【kumasan1】 URL #- 

    *

    ルルーシュは大好きですよー
    本編ではルルシーが一番好きですし
    ただNTR属性持ちですしヤ○マンなキャラが大好きなので
    二次創作では主人公が惨めになる展開のほうが好きなんですよね
    なのでC.C.が毎日とっかえひっかえ違う男とヤリまくっているのを
    ルルーシュがこっそり見てショックを受けながらも自分で慰めてしまうというような展開がいいです
    相手は玉城真一郎かもしくは不細工な中年親父みたいなのがいいですね
    あとディープキスが大好きなので濃厚なディープキスの描写を多めに入れてもらえると嬉しいです
    それとC.C.が楽しくヤッているところをC.C.視点で描写してもらいたいです
    よろしくお願いします
    2014/02/23 【やす】 URL #- 

    * Re: タイトルなし

    具体的で非常に助かります
    玉城……そういやそんなキャラもいましたね
    ビッチが大好きなので楽しく書けそうです
    ちとアニメをおさらいするのでしばしお待ちを

    二、三日中にはプロローグぐらいはお見せできるかと
    2014/02/23 【kumasan1】 URL #- 

    *

    楽しみにしてます!
    あと追加で申し訳ないんですけど
    C.C.が腰をくねらせたりカクカク振ったりする描写も
    多めにしてもらえると嬉しいです!
    2014/02/24 【やす】 URL #- 

    * Re: タイトルなし

    ほほい、了解でっす
    なるべく長めに尺とるようにしますね
    いま必死に復習してるのでちょいお待ちを
    2014/02/24 【kumasan1】 URL #- 

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