概要: 二 ルイズとシエスタ一 プロローグ へ飛ぶ「なんなのよなんなのよあの剣汚らわしいッ!」 ルイズの怒りは収まらない。 人間社会にはいくつかルールがある。人のものを盗らない、といったことと同列に、由緒正しい貴族の娘であるルイズが自分の体に触れるのは、非常に罪深いことである。 あのとき、あまりといえばあまりの質問に石膏化したルイズに、デルフリンガーは得意げにこう続けたのだ。「俺も長いこと人間の生き死にを...
概要: 一 プロローグ「何があったんだよ」 才人はテントの側にしつらえた焚き火の具合を見てから、傍らの剣に話しかけた(心なしか刀身が曲がりくねっていて、さやから抜くのに苦労した)。「何でこんな夜中に、いきなり追い出されなきゃならないんだよ、俺ら」 ルイズと一緒のベッドでお手手つないで眠っていたら、急にたたき起こされ、追い出されたのだ。「わかんね」 デルフリンガーはそっけない。「ウソつけ。またルイズに変なこ...